2021年度の電通大編入試験を受験したので体験記を書こうと思います。
数学(120分 配点120点)
電通大の数学は120分間で大問5個のうち4問を選択して解く形式です。
大問1、2:線形代数(固有値問題、Ker,Imなど線形写像)
大問3、4:多変数関数の微積、微分方程式(極値問題、重積分、2階微分方程式)
大問5 :複素関数
例年の傾向はざっとこんな感じです。
大問1
xyz座標内で平面の方程式や平面と点の距離、三角形の面積、四面体の体積を求めさせる問題です。
高校生でも解けそうな問題でしたが、平面の方程式の求め方をド忘れしたのでパスしました。
大問2
3次正方行列Aが与えられ、固有値とA^mを求めさせる問題です。これといって特筆する点は無く計算するだけです。
かなり対策した線形写像が出なくて少し肩透かしを食らった気分になりました。
大問3
2変数関数の極値問題でした。停留点が多く出てかなり時間を食いました。
大問2と同じくそんなに捻った問題ではなかったです。
大問4
一つ目の重積分は極座標変換で瞬殺できましたが、2問目の逐次積分は積分範囲をミスりました。
微分方程式は典型的な2階微分方程式です。初期条件が定められていないので楽に解けました。
大問5
複素積分です。z=e^iθとしてcosθをzの有理式で表し、f(z)の極を求めさせ実積分する問題です。絶対値が1未満の極での留数を求めよという誘導がされていました。
電通大の線形代数は例年は1つ難しい問題が出るので複素関数も解けるようにしましょう。(わざわざ複素関数を勉強するのは面倒かもしれないですが大問1個丸々捨てるのは危険です)
物理(90分 配点90点)
力学、電磁気、熱力学が出て例年と同じ出題でした。とはいえ平成31年に突然波動も出ているので油断は禁物です。
大問1
ビオサバールの法則で円電流によって作られる磁束密度の大きさを求める問題でした。
「大学生の電磁気学」という問題集に似たような問題がありました。電流の大きさを具体的な数値で求めさせる問題がありましたが解けませんでした。
大問2
バネがついた小物体を単振動させる問題です。
問題の後半では抵抗力が働き減衰振動する小物体の運動方程式を求めさせられました。
オーソドックスな問題だったと思います。
大問3
電通大でよくでるサイクルの問題ではなく2つに分けた気室内の理想気体の温度や圧力を求める問題でした。
英語(90分 配点90点)
英語は要約と英作文です。要約といっても穴埋めをするだけなのでおおまかな内容はすぐに分かると思います。福祉ロボットの普及がテーマで比較的読みやすかったです。
英作文はテーマが2つあり「日本はキャッシュレス社会を目指すべきか?」「顔認証システムのセキュリティについて」です。この二つから一つを選び解答します。少なくとも二つの理由を書く必要があったので、予め作ったテンプレートにはめて作文を書きました。英作文は言いたいことを書くのではなく、書けることを書くのがポイントです。
赤本とかを解けば対策できると思います。
まとめ
数学物理は例年より易しかったです。解ける問題は必ず解ききるのが合格の鍵です。英語は完全に舐めてて1度も過去問を解かずに特攻したので例年の傾向はよく分かりません。発表を見るまで落ちたと思っていましたが、なぜか受かってました。
受験するに当たり参考にしたブログのリンクを貼っておきます。
質問相談等はツイッター(@voltchange1)にお願いします。